【ノーインテリジェンス】 KY田母神空幕長の国益空爆 不用意な情報発信は危機管理意識の死角から

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12ランボルギーニちゃんφ ★
>>11の続き

●なぜインテリジェンス皆無に?
 再び強調しますが右翼とか左翼とか、そういうレベルの話ではありません。事件が起きてから、
あまり詳しくないので自衛隊関連の資料に目を通したのですが、軍事マニアのような筆者が書いたものに、
理系の私が言うのも何ですが、現行法の基本も理解せず、さらに大陸間弾道ミサイルが光ファイバーの
ヒモがくっ付いたまま飛行するような誤りを記しているものも見つけて、ただただびっくりしています。
 今回の件は軍紀からも外交バランスからも、情報統制としても危機管理としても、ありとあらゆる
観点で救いようがありません。インテリジェンスが皆無です。
 正直に申して、田母神さんという人も一軍のトップまで行った人ですから、たぶん人間的にも魅力のある、
ちゃんとした方だと思います。意図してここまで無策、丸腰な「KY」を実行しようと思ったのではないでしょう。
願わくば、ご自分が気づかずにしかかっていたことを、まずよく冷静に分析するところから、
考え直してもらいたいものだと思います。真の「猛将」であれば、まず足元からきちんと点検するはずでしょう。
 これは明らかに、思慮不足による失敗です。実際、任を解かれて「断腸の思い」もしているでしょう。
死角がありました。想定の範囲外の部分があった、と自戒しなければ、自身にも、また防衛関係者にも、
建設的な教訓は生かされません。
 このコラムには幾度か記したので、連載読者には繰り返しになりますが、私の父は大日本帝国陸軍二等卒として
シベリアに4年抑留されましたし、祖父はベトナム・カムラン湾沖で米国の魚雷によって昭和19年5月14日に
撃沈されて命を失っています。母は疎開先の九州・大牟田で米空軍焼夷弾の直撃を受けて、
いったん右足と左手が取れました。石原莞爾は戦後、身に寸鉄ひとつ帯びずに米ソの衝突回避を調停する
論を立てています。意味合いは違いますが、一定の範囲で徹底したハト派たるべく、私も長年自分なりに
思うところがあります。防衛に責任を持つ人には、品格ある見識と、したたかな戦略をもってほしいと思います。
 今回は正直、本当に心配になってしまいました。「これで大丈夫か?」ではありません。これでは、だめ、です。
責任ある人にはしっかりしてもらう必要があります。

(続く)