★市民文化会館を閉鎖 旭川市 数万人影響 アスベスト基準超す(10/17 07:28)
【旭川】旭川市民文化会館(同市七の九)で、空気中や建材から国の基準を超える
アスベスト(石綿)が検出されたことが16日、市の調査で分かった。
市は17日から全館を閉鎖する。健康被害は報告されていない。
対策工事は最大で数億円規模、期間も数カ月が見込まれ、
利用を予定していた団体や観客への影響は数万人に及ぶとみられる。
基準値を超えるアスベストが検出されたのは大ホール横の大道具室や小ホール、
大会議室、投光室の4カ所。委託業者による調査の速報値で、投光室の空気中からは
国基準の濃度(1リットル中にアスベスト繊維10本)の3倍を超える量を検出。
大道具室天井の吸音材や玄関ホール天井の建材からも検出した。
市は16日午後、委託業者から報告を受けて緊急会議を開き、17日からの
全館閉鎖を決めるとともに、対策工事の工法や補正予算対応の検討に入った。
工事による利用予約への影響は、来年以降に及ぶ見通し。
同館は1975年に開館し、収容能力は約1500人の大ホール、会議室など計約2300人。
稼働率が高いため、市は予約済み行事の他施設への振り替えを進め、
代替が難しい場合は補償も検討する。
同館は2005年の調査で倉庫からアスベストが検出され、既に対策済み。
今回は、国の調査対象見直しでアスベストの種類が追加されたことに伴う再調査だが、
基準値を超えたのは従来も対象となっていた種類だった。
高瀬善朗副市長は前回調査が不十分だったと陳謝し、
「大変な影響が出ると思うが、安全・安心を最優先する」と話した。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/123789.html