★核兵器廃絶を提唱 国際戦略研、異例の報告
【ロンドン=岡崎衆史】ロンドンに本部を置く国際戦略研究所(IISS)が16日、
「核兵器廃絶」と題した報告書を発表し、核兵器廃絶を正面から取り上げ、
それに向けた具体的取り組みの開始を呼びかけました。
各国の軍事力に関する報告書を出してきたIISSが核兵器廃絶を呼びかけるのは異例のことです。
報告は、「核保有国は核兵器を全廃する政治的、道徳的義務を持つ」とし、
保有国が核不拡散条約(NPT)下のこの義務を果たそうとしなければ、
「核兵器をめぐる秩序を長期にわたって維持、強化することはできない」と警告。
核不拡散体制の維持にとって、核保有国による核廃絶の努力が不可欠との考えを示しました。
報告は、核廃絶が求められる理由として、
(1)NPT体制を維持し、「核秩序の崩壊」や「競争や戦争によるより危険な(拡散の)活動」を防ぐ
(2)原子力の民生利用の拡大が核拡散につながるのを防ぐ
(3)核兵器によるテロの防止
(4)非核保有国による核兵器取得の防止
(5)偶発的な行為による核兵器使用とそれによる惨状を防ぐこと―を挙げました。
報告は、核廃絶実現のため、有力シンクタンクの主催で、核保有国、非核保有国双方の専門家が
参加するハイレベルの非公式委員会を設置し、核軍縮の実施状況の検証など、廃絶実現に不可欠な
具体的措置の検討を行うことを提唱しました。
また、2010年のNPT再検討会議について、「世界の核秩序の刷新にとって重要な機会だ」として、
これに向けて、核廃絶の具体的検討を始めるよう促しました。
国際戦略研究所(IISS)
1958年に設立された民間の国際的研究団体。国際安全保障や軍備管理に関する情報提供と研究が目的。
現在、百以上の国に、専門家、研究者など2500人の個人会員と450の協力団体を擁しています。
各国の軍事力を比較した『ミリタリー・バランス』と、世界の軍事・政治情勢を総括する
『戦略概観』の2つの年次報告を刊行。毎年、地域の安全保障に関する国際会議も主催しています。
しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-09-18/2008091801_02_0.html ▽関連リンク
・国際戦略研究所 International Institute for Strategic Studies welcome
http://www.iiss.org/ ○核兵器廃絶 Abolishing Nuclear Weapons
http://www.iiss.org/publications/adelphi-papers/2008-adelphi-papers/abolishing-nuclear-weapons/ ▽過去スレ
【世論調査】 「日本は核兵器不拡散についての教育・啓発でリーダーシップを発揮すべき」が74%…外務省が軍縮外交などに関する意識調査
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1207282086/