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高取町土地開発公社、前町長を業務上横領で告訴へ 2008.8.16 02:47
高取町土地開発公社(理事長、植村家忠町長)の預金約1200万円を着服し、町発注工事の入札情報を建設業者に漏らしたとして業務上横領と競売入札妨害(偽計)の罪に問われた前町長の筒井良盛被告(63)=公判中=について、
同公社は15日、公社の預金3億5000万円をこの業者に送金したうえ、虚偽の決算書を作成したとして、新たに業務上横領と虚偽公文書作成・同行使の罪で橿原署に告訴状を提出した。
告訴状などによると、筒井被告は公社理事長だった平成16年3月29日、町が計画していた大型公共工事の用地購入費名目で金融機関から3億5000万円を借り入れたにもかかわらず、同日中に同町内の「槇峯建設」の口座に全額を振り込み、横領したとされる。
さらに筒井被告は、事業のためすでに約7500平方メートルの用地を購入していたにもかかわらず、平成15年度の公社決算書には1200平方メートルしか購入していないなどと虚偽の事実を記載。
公社側は、筒井被告が3億5000万円を借り入れる理由を正当化するため、面積を改(かい)竄(ざん)した可能性があると指摘している。
事件の真相究明のため今年3月に設置された町議会調査特別委員会が、事件を摘発した大阪地検特捜部に押収されていた資料を精査。その結果、公社から槇峯建設への振込証明書などが見つかり、3億5000万円の入金などが明らかになったという。
記者会見した植村町長は「起訴された事実は氷山の一角。真相究明を望む住民の思いに応えるためにも、改めて刑事告訴に踏み切った」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/nara/080816/nar0808160249001-n1.htm