★加工業者、危機感訴え/早急に「安全宣言」を
「青森県のジュースは飲めないから返品する−と言われた」「県はできるだけ早く『安全宣言』を」。
リンゴ加工品の偽装表示問題を受けて県が六日、黒石市内で開いた緊急対策会議で加工業者からは、
風評による実害や、影響の拡大への危機感を訴える声が相次いだ。
「問題が発覚した4日は、消費者や取引先からの電話が、5分とおかずに鳴りっぱなしだった。
(二〇〇二年の)無登録農薬問題以来の大変な事態だ」。
青研(弘前市)の竹谷勇勝代表取締役は憤りを込めて発言した。
実際に「偽装をするような青森県のジュースは、恥ずかしくて人さまに贈ることはできない」と、
贈答用の注文のキャンセルがあったことも明かした。
県農村工業農業協同組合連合会(アオレン・弘前市)の小笠原康彦参事は
「消費者、流通業者、量販店から『青森県のジュースは大丈夫なの?』と不安がる声や
問い合わせが相次いでいる。県外から多くの人が訪れる、最も需要の多い時期なのに、
県全体が影響を受けている」と厳しい表情で語った。
他の業者からも「自主点検の結果が分かり次第、早急に『安全宣言』を発表してほしい」
「行政のお墨付きが一番効き目がある」という声が挙がった。
県が全業者に求めた「自主点検」について、出席した業者からは
「(信頼回復に向け)一歩前進」と前向きに受け止める声があった一方で、
監視態勢のあり方については「基本的には各社のコンプライアンス(法令遵守)、
モラルの問題で、自主的に監視に取り組むのが大前提。
行政の関与を強めるのは、企業の自由競争を束縛する側面もある」
(ニッカウヰスキー弘前工場の本田雅之工場長)との指摘もあった。
東奥日報
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2008/20080807120521.asp