★台湾与党主席が五輪開会式出席へ、融和ムードを反映
【台北=石井利尚】台湾の与党・国民党の呉伯雄主席は7日、香港経由で北京入りし、
8日の北京五輪開会式に出席する。
馬英九総統ら政権首脳は訪中しないものの、連戦・国民党名誉主席や
宋楚瑜・親民党主席ら親中派重鎮が続々北京入りしており、
5月の国民党政権発足以降の中台融和ムードを反映した動きだ。
呉主席は7日、台北国際空港で、「世界が注目する五輪に台湾が欠席するわけにはいかない」と述べ、
国際的な孤立を避けるために開会式出席が必要との考えを示した。
中国にとっても、呉主席ら台湾要人の開会式出席は、米国などが求める中台関係の改善とともに、
「一つの中国」を世界に印象づけることができる。
だが、聖火リレーの通過を拒否した台湾の市民の間では、五輪への関心はさほど高くない。
むしろ、中国官営メディアが、台湾チームを公式呼称「中華台北」ではなく、中国の一部の意味が強い
「中国台北」と報道するなど「台湾の主権の矮小化」(野党・民進党)が起きていることへの反発が強い。
独立志向の民進党の蔡英文主席は6日、「中国は名称問題などで『一つの中国』を作り出している」と批判、
出席を取りやめるよう呼びかけている。
讀賣新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/olympic/news/20080807-OYT1T00575.htm