★恒常性にかかわる神経作製 理研、ES細胞から(08/05 08:06)
摂食行動や睡眠、排尿などの恒常性をつかさどる脳の視床下部の神経組織を、
人やマウスの胚性幹細胞(ES細胞)から効率よくつくることに、
理化学研究所発生・再生科学総合センター(神戸市)の笹井芳樹グループディレクターらが成功し、
米科学アカデミー紀要電子版に5日発表した。
視床下部に異常があると、過食症や拒食症、睡眠障害などが起きることがある。
笹井ディレクターは「生きた神経を使って、こうした病気の治療薬を探す研究が可能になりそうだ」としている。
チームは、ES細胞を培養する際にインスリンを除くと、高い確率で視床下部の前駆細胞になることを発見。
さらにマウスの細胞を使った実験で、排尿によって体内の水分調節をするホルモンを出す神経細胞ニューロンや、
摂食行動を調整するニューロンなど、さまざまな生理機能にかかわる神経をつくるのに成功した。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/109232.html ▽関連リンク
・Early Edition Articles (date view) PNAS
http://www.pnas.org/content/early/recent