★伊吹氏:景気対策は予備費で対応できなければ補正予算編成も(2)
8月1日(ブルームバーグ):伊吹文明次期財務相は1日夜、官邸で行われた
福田改造内閣の閣僚指名後の初の記者会見で、原油高対策などの景気対策について
「今年度予算に組まれている財源を前倒しして有効に使うのが筋だ」とした上で、
「ガソリン価格の状況をみると財源は当然足りなくなる。
まず予備費を使い、足らざる場合は当然、補正予算を組むことが国民生活を
預かる者の責任だ」と考えを明らかにした。
また、2009年度まで基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に
引き上げる政府方針について「できるだけ4月1日から実施した方が望ましい」とする一方で、
「長期的には恒久財源でやらなければならないが、6カ月あるいは1年の短期間なら
財源は何とか出てくる」と述べ、予算編成過程で引き続き検討する方針を示した。
消費税率の引き上げについては「少子高齢化という構造的な変化に合わせて
給付と負担を変えなければならない。財政の無駄を省き、必要となる年金・医療・介護の
負担をどのような税で賄うか、2−3年のレンジでシナリオを示したい。
政府・与党として負担のないマニフェスト(公約)は出せない」と述べ、
増税は避けられないとの姿勢を明確にした。
財務相は福田康夫首相から
1)一般会計・特別会計を通じた行政の無駄の徹底的な排除
2)道路特定財源の一般財源化の実施と生活者の目線に立った使途の見直し
3)重要分野に重点的に配分するめりはりのある予算編成−などの指示があったことを明らかにした。
Bloomberg
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003008&sid=ajoH_Cr9Knok