関西電力は28日、2009年3月期の業績予想を下方修正し、連結純損益が従来予想の
690億円の黒字から550億円の赤字に転落する見通しだと発表した。
最近の燃料価格の高騰が主な理由で、赤字決算は第二次石油ショック当時の1980年3月期
(単独ベース)以来29年ぶり。赤字幅は過去最大となる。
記者会見した森詳介社長は「投機マネーによる原油相場の高騰など、外部要因が響いた。
燃料調達先の多様化、原子力の安定的な活用により、早期に収支を安定させたい」と説明した。
また関電は同日、電気料金の見直しを経済産業省に届け出た。年内は燃料費調整を実施せず、
経営効率化によるコスト削減分の還元で現行料金から標準家庭で9月から1カ月当たり24円の値下げとなる。
一方、燃料費調整の基準となる燃料価格(原油1キロリットル当たり)を現行から約50%増の
3万1500円に改定。
来年1月以降は調整を実施して原油価格の変動を料金に反映させるため、大幅な値上げとなる見通しだ。
ただ、具体的な影響額は明らかにしなかった。
関電は、主に原油高騰の影響により、火力発電用の燃料費負担が09年3月期までの1年間に
約2500億円増えるとみている。
内部留保を取り崩すため、年間60円の配当予想は変更しない。
スポーツ報知
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080728-OHT1T00280.htm