【社会】「税金を払わなくていいようにしますよ。その代わり…」 国税マンがワイロ要求、税金不正の“この世の末”

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1諸君(もろきみ)φ ★
 タバコ値上げ、消費税率上げ…。重税感がずしりと高まっている今、“節税”をエサにした徴税マンの不正ほど
腹立たしいものはない。「税金を払わなくていいようにしますよ。その代わり…」。相続税の未納分5000万円を免除
する見返りに、不動産賃貸業者から1000万円のワイロを受け取っていた税務署職員。自ら計画を持ちかけては
周到に工作し、まんまと大金を懐に入れていた。税をめぐる不公正感が社会の枠組みの破壊につながってきたこと
は歴史が示す通りだが、現代のモラル崩壊は徴税マンにも及んでいた。逮捕された税務署職員の“悪徳錬金術”が
物語る“この世の末”とは−。

■手口は巧妙 「痕跡」消し去るも点検で発覚

 7月2日朝。
 厚木税務署上席国税徴収官の林英一容疑者(45)は出勤するや、懲戒免職の辞令を手渡された。
 「申し訳ありませんでした」
 事情を察し、こう言って署長に頭を下げた。そのまま身柄は横浜地検へ移され、同日中に加重収賄容疑で逮捕
された。
 検察が発表した容疑事実はこうだ。
 林容疑者は昨年9月中旬〜10月上旬、厚木市の不動産賃貸業、八田幸一容疑者(38)=贈賄容疑で逮捕=の
相続税の未納分約5000万円について、完納したように装うため署内の端末を不正に操作してデータを0円に減額。
さらに、八田容疑者が所有する宅地に、国が相続税を徴収するために設定していた抵当権を抹消する手続きを行い、
その見返りとして現金計1000万円を3回に分けて受け取った疑い。
 相続税などを一括して納めるのが困難な場合、税務署の許可を受けて分割払いにできる「延納」という制度がある。
八田容疑者もこれを利用し、担保とした宅地に抵当権が設定されていた。
 林容疑者は、税務署のデータだけでなく登記も改竄(かいざん)することで、八田容疑者の納税義務の痕跡を
完全に消し去ったわけだ。
 手口は巧妙そのもの。
 抵当権抹消手続きでは、「抵当権抹消登記嘱託書」と「抵当権抹消登記原因証明書」の2通について、他の書類に
紛れ込ませて署長の公印を押し、決裁を受けたように見せかけて法務局に提出していた。
 だが、今年6月中旬になって、林容疑者の上司が事務点検で不審な点に気付いた。
 「この土地、決裁した記憶がないのに抵当権が抹消されている…」
 報告を受けて東京国税局が内部調査を進め、疑惑が一気に浮かび上がった形だった。

■OBも荷担していた! 犯行持ちかけ借金穴埋め

 林容疑者は昭和56年に採用され、東京国税局管内で徴収業務を行った後、平成17年7月に厚木税務署に
着任した。関係者によると、「上席国税徴収官」という肩書は経験の長さを裏付けているという。
 一方、八田容疑者は12年から延納の許可を受けており、相談で訪れた八田容疑者に対し、林容疑者の方から
犯行を持ちかけたとみられている。
 林容疑者はあちこちに借金があり、その穴埋めが動機となったようだ。
 元国税庁職員で無職の田上健一容疑者(60)=加重収賄で逮捕=からは、100万円ほど借りていた。同容疑者
は犯行の一場面で、重要な役割を演じている。
 「八田さん、この人は今でも国税方面に顔が利くんですよ」
 林容疑者は八田容疑者との面会の際、田上容疑者を同席させて紹介し、話の信憑性を高めようとした。国税の
有力OBが自分の「後見人」になっており、相続税の記録は確実に消すことができる。だから信用して“報酬”を
払ってほしい−というわけである。
 結局、この「ダメ押し」が奏功。八田容疑者にとってみれば、本来の「5000万円」が「1000万円」で済むのなら
安いものと考えたのだろう。
 田上容疑者もワイロの一部を受け取っていた。30年近く前に退職しており、すでに公務員の立場ではなかったが、
検察は「身分なき共犯」にあたると判断し、7月9日になって逮捕に踏み切った。
 これまでの調べで、3人は大筋で容疑を認めているという。林、八田両容疑者は22日にも起訴される見通しだ。

(以下略、全文はソース元でどうぞ)
ソース(MSN産経ニュース) http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080721/crm0807211552009-n1.htm
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