【高知】高知医療センター汚職　工期厳守のため決心、元社員が贈賄の経緯　地裁で証言

　高知医療センターの民間委託（ＰＦＩ）事業をめぐる贈収賄事件で収賄の罪に問われた
前院長で元同志社大大学院教授の瀬戸山元一被告（６３）＝京都市左京区＝の
第３回公判が９日、高知地裁（伊藤寿裁判長）であった。

贈賄側のオリックス・リアルエステート（現オリックス不動産）元社員（６９）＝執行猶予付き
有罪が確定＝が証人として出廷し、贈賄を決心した経緯などについて証言した。

　検察側の証人尋問で、元社員は０４年の５月下旬か６月上旬、会議のため現場の
事務所を訪れた際、現場の監督官を務めていた別の元社員＝執行猶予付き有罪が確定＝
がホワイトボードに書いた「Ｓ邸家具家電製品」という文字などから、わいろにつながる
要素があると感じたと証言。

　元社員は「『Ｓ邸』は瀬戸山被告の家だとすぐ分かった。最初は『まずい』と感じたが、
瀬戸山被告と調整しなければ工事は進まない。最終的には、工期厳守のためには（贈賄を）
やらざるを得ないと決心した」と述べた。

　一方、弁護側は反対尋問で、設計変更の具体的な内容や、贈賄を巡る元社員と別の
元社員とのやりとりなどについて質問した。【千脇康平】


毎日新聞　2008年7月10日　地方版
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20080710ddlk39040629000c.html

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