【根室、釧路】道東太平洋沖のサンマ漁の皮切りとなる一〇トン未満船の流し網漁が八日、
解禁されるが、今年は燃料高などで、解禁日の出漁隻数は大幅に減る見通しとなっている。
主力の根室市内の四漁協によると、昨年は解禁日に約百隻が出漁したが、今年は三十隻程
度になる。このうち、落石漁協は例年、五十隻以上の船が出漁していたが、今年は十五隻前
後となりそうだ。
また、釧路支庁によると、釧路管内で七日までに出漁に必要な実地検査を受けた漁船は九
十七隻で、例年より一−二割少ない。厚岸漁協は「実際の出漁隻数は、八日にならないと分
からない」、同支庁も「実地検査を受けても、解禁後当分は様子見をする船が多いのでは」
と、さらに出漁漁船が減る可能性もあるとの見方だ。
釧路水試の調査で例年に比べて水温が低いため魚群が道東沖まで近づいていない上、燃料
の高騰で採算が悪化していることが要因で、市況にも影響が出そうだ。
根室市内の漁協幹部は「これだけ燃料が高く、サンマが来ていないのに、出漁してもしよ
うがない」。釧路管内厚岸町のある漁業者は「今の漁場では、出漁してもコスト割れだ」と
話している。
ソース▽
北海道新聞(07/08 07:54)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/103648.html