神奈川県大和市のマンション分譲会社が、同県内や東京都内で販売したマンション6棟で、
建築確認申請にない地下駐車場を造ったり、駐輪場や倉庫を立体駐車場にしたりしていたこと
が分かり、大和市などは建築基準法違反などの疑いで調査に乗り出した。
同県厚木市は国道交差点に面した駐車場が市条例に違反する疑いがあり、一部閉鎖を求めた。
自治体の完了検査では、駐車場を鉄板で隠すなどしてすり抜けていたとみられる。
問題となっているのは、「一休商事」が分譲した、大和市の3棟と、厚木市の1棟、川崎市
の1棟、東京・多摩市の1棟の計6棟。いずれも自治体の担当職員が1994〜2000年、
同法の基準に適合しているか現地に出向いて調べる完了検査をして合格していた。
建築確認台帳などによると、大和市林間、深見西の地上3階地下1階建て2棟で、同社は9
3〜94年、「地上3階建て」として建築確認を市に申請。建築確認が下りた後、地下部分に
駐車場を建設し、完了検査後に自社所有として不動産登記していた。同市西鶴間の11階建て
1棟では、申請していない立体駐車場を設置していた。
大和市は「耐震性や容積率が基準に適合しているか確認する必要がある」としている。さら
に、地震に対する建物の強さを調べる構造計算では、地下部分を含めた建物全体の耐震性が検
証されていない恐れがあり、耐震強度の再計算を求めることを検討している。
また、厚木市栄町の12階建てマンションでは、駐輪場として確認申請が出された1階スペ
ースに、地下を掘り下げた立体駐車場を造っていた。国道交差点に面しており、「交差点から
5メートル以内に駐車場出口を設けてはならない」とする市建築基準条例に違反している疑い
があり、厚木市は、駐車場の一部閉鎖を要請した。
多摩市愛宕の8階建てでは、倉庫のはずの地下部分が立体駐車場に、川崎市川崎区日進町の
10階建てでも駐輪場が立体駐車場に変わっていた。
読売新聞の取材に、一休商事の阿部英明会長(68)は、「駐車場が欲しいという購入者の
声が強く、工事の関係で造った仮駐車場をそのまま駐車場にしてしまったようだ。法令違反が
確定すれば、駐車場の一部を閉鎖するなど是正する」と話している。
ソース▽
YOMIURI ONLINE(2008年7月4日03時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080703-OYT1T00943.htm 画像▼
駐車場設置違反の主なケース(図)
http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20080704-OYT9I00010.htm http://www.ikkyu.co.jp/ ◎平成20年7月4日掲載の読売新聞の記事に関しましては、該当使用駐車場使用の皆様には多大なご迷惑とご心配をお掛けしました事を深くお詫び申し上げます。
駐車場使用者の皆様に関しましては当社で斡旋する用意をしております。
建築許可に基づいて即工事に入りますので、該当する駐車場使用者の皆様は使用できなくなりますのでご了承をお願い致します。[2008.07.04]