岩手・宮城内陸地震による土砂崩れに3人が巻き込まれた宮城県栗原市花山本沢熊倉地区の
現場で、宮城県警の警察犬が行方不明になっていた五十嵐みつるさん(32)=山形県金山町
=の遺体発見に大きく貢献した。県警は行方不明者の捜索・救助に当たる「特別犬」3匹を、
7月1日からの任期を待たず前倒しで被災地に投入していた。
熊倉地区の現場で活躍したのは、5歳のトニー号(雄・ラブラドルレトリバー)。トニー号
が20日、合図を示した地点を重点的に掘削すると、五十嵐さんが使っていた工具類があり、
さらに3時間後に五十嵐さんの遺体が見つかった。
現場では、国道398号ののり面工事に当たっていた作業員15人のうち、五十嵐さんら3
人が土砂崩れに巻き込まれた。発生当日の14日午後7時すぎに2人が遺体で見つかったが、
2次災害の危険性が高まり、残る五十嵐さんの捜索は難航。遠隔操作の無人重機と警察犬が頼
りになっていた。
宮城県警はこれまで、容疑者追跡などを担う「捜索犬」、要人警護が主な任務の「警戒犬」
などを導入。「特別犬」の委嘱は本年度が初めてで、トニー号など3匹が訓練を重ねてきた。
ソース▽
河北新報社(2008年06月27日金曜日 )
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080627t13015.htm 画像▼
嗅覚(きゅうかく)を研ぎ澄ませて捜索するトニー号
http://www.kahoku.co.jp/img/news/2008/20080626023jd.jpg