愛知県愛西市が進める火葬場新設計画をめぐって、市内の男性(66)が計画変更を求める
電子メールを市のホームページに送信したところ、市がメールのコピーを建設予定地の賛成派の
地権者に渡し、同地権者から男性に圧力とも受け取れる電話がかかっていたことが分かった。
コピーには男性の名前と住所、メールアドレスが記載され、市側が地権者にコピーを渡した
会合には八木忠男市長や佐藤勇議長(当時)も出席していた。
男性によると、メールを送信したのは昨年4月11日。同月末になって、地権者から男性に
電話があり「市に申し出ているようだけど、市は木で鼻をくくった返事しかせんぞ。そんな固い
こと言わずに」などと語ったという。男性は「なぜ地権者が知っているのか。恐ろしくて
震え上がった」と話す。
今月22日夜に同市内で行われた火葬場計画の環境影響調査説明会で、男性が市に抗議した
ことから情報漏れが表面化した。
山田信行副市長によると、市が地権者に電子メールのコピーを渡したのは送信から2日後の
昨年4月13日。建設に対する地元の要望を聞くため秘書応接室で開かれた会合で、八木市長
や山田副市長、担当部課長、地権者が出席。「地元の問題なので、総代(町内会長)の経験が
ある地権者にコピーを預けてしまった」という。
男性は「市役所に伝えたことが外部に漏れるとなると、市には意見が言えなくなってしまう」
と話す。市は事実関係を認め、山田副市長が25日に男性に謝罪した。
同市では今年2月にも、情報公開請求した女性の名前を市職員が市議会全員協議会の場で
明らかにした問題が発覚している。
ソース:中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008062702000055.html