【ニューヨーク18日共同】米中西部の洪水で米連邦政府当局者は18日、
水位が急上昇しているミシシッピ川の堤防がアイオワ、ミズーリ両州の計12カ所で
決壊したことを明らかにした。AP通信が伝えた。
連邦政府の集計によると、被害はミズーリなど計6州に拡大、死者は24人、
負傷者は148人となり、中西部では1993年の大洪水以来、最悪の被害となった。
堤防の決壊ではんらんした水は農地や住宅地に流れ込んでおり、
取り残された住民に対し、ヘリコプターやボートによる救助活動が続けられている。
シェーファー米農務長官は同日、被害を受けた農家に対し「できる限りの支援を行う」と表明。
農作物の被害はアイオワ州だけで27億ドル(約2900億円)に上るとの推計もある。
穀物価格への影響も出始めており、シカゴの穀物市場ではトウモロコシや大豆の価格が急騰した。
気象当局は19日にはミシシッピ川の水位がさらに上がるとみており、
連邦政府当局者は20−30カ所で堤防が決壊する危険があると指摘。
沿岸で土のうを積み上げる作業が進められている。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008061901000077.html