スイス・グランド──絶滅の危機に直面しているキタシロサイの野生の個体が、2006年8月から
姿を見せていないため、国際自然保護連合(IUCN)が16日、キタシロサイがほぼ絶滅したとの
見方を示した。
野生のキタシロサイはアフリカ中部、コンビ民主共和国(旧ザイール)のガランバ国立公園でのみ、
生息が確認されていた。
しかし、これまで確認されていた4頭の個体の姿が、この2年間にわたって見られていないため、
IUCNでは野生の個体が絶滅したと見ている。
シロサイは、サイの中で最も大きな種類。キタシロサイとミナミシロサイがあり、キタシロサイは
IUCNが絶滅寸前に分類していた。
米カリフォルニア州のサンディエゴ動物園では昨年5月末、飼育下の1頭が死亡。同動物園には
あと1頭、チェコの動物園に6頭が飼育されているのみで、事実上の絶滅と言える。
サイは角を目的とした密猟者に狙われて生息数が激減し、大型ほ乳類の中でも最も絶滅のおそれ
が高い。角はトロフィーや薬として使われていた。しかし、IUCNによると、保護政策が進んでサイの
仲間のうちミナミシロサイは2005年の1万4540頭から、昨年は1万7480頭に数を回復。クロサイ
も05年の3730頭から、昨年は4180頭となっている。
ソース CNN.co.jp
ttp://www.cnn.co.jp/science/CNN200806170024.html