バンダイナムコホールディングスは、英国の投資顧問会社
シルチェスター・インターナショナル・インベスターズの保有する同社株が10.76%となることを発表した。
シルチェスターの持つ株式はおよそ2730万株、6月6日の株価でおよそ365億円相当になる。
また、シルチェスターは、現在バンダイナムコHDの大株主第1位ともなっている。
バンダイナムコホールディングスの2007年9月末の株主第1位は、
信託会社である日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)であった。
一方、シルチェスターは、2007年9月末には3.2%保有の株主であったため、
昨年暮れから頃から持株比率を高めたことになる。
シルチェスター・インターナショナル・インベスターズはイギリス系の投資ファンドで、
昨年から日本株投資を増加させている。これまでのバンダイナムコHDのほかにも、
国内50社以上に投資を行っている。
投資のスタイルは会社の資産価値や売上高、キャッシュフローに比べて
割安な株価に放置されている企業に投資するバリュー株投資である。
投資は敵対的なものでなく、株式保有比率も20%以下にとどまることが多い。
しかし、株式価値の希薄化を招く第三者割当などには反対を行う。
バンダイナムコの株価は、今年1月にそれまでの1600円から2000円のレンジを下離れし、
現在は1200円から1400円のレンジで推移している。
こうした株価がシルチェスターにとって割安に映ったと考えられる。
現在、シルチェスターは、バンダイナムコHD以外にも角川ホールディングスやアサツーDK、
博報堂DYホールディングスなどにも発行済み株式の5%から12%程度を投資している。
同社は、日本のエンタテインメントコンテンツや広告事業会社にも関心があるようだ。
逆に考えればシルチェスターは、こうした企業が企業価値に較べて割安と判断しているとも言える。
また、日本のエンタテインメント関連企業への投資では、
玩具事業でバンダイナムコHDのライバルとなるタカラトミーには
米国の投資ファンドTPGが持株比率約14%の出資を行っている。
バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/ ソース
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/06/hd_6.html