ボーイングでは、これまで新しい[737RS]の導入を2015年以降としていたが、最近ではこれをさらに遅らせる
と発言をしている。これは好調な受注が続いていることもあるが、理由として、新型機は同社の代表機種である
[737-800]に較べて燃費で少なくとも15%の改善が必要で現在の技術では不充分、としている。[737]シリーズは
1968年に就航、以来40年間作り続け旧型を含み5,600機を引渡し済み、累計受注は7,800機に達している。この中
には旧型の[クラシック]約4,000機を含むので、これを差し引くと[A320]に対比する新型機[737 NG]の受注総数は
約3,800機ということになる。そして、2007年にはこれまでの最高の330機を引渡し、2008年はさらに増える見込みだ。
1998年から就航した新型は[737 NG = Next Generation] シリーズと呼ばれ[737-600, -700, -800, -900]の各モデル
がある。[737 NG]は実質的に新型機と言って良く、主翼が一新され翼面積が25%増え、燃料搭載量が30%増加、
エンジンが燃費の良い[CFM56-7B]となり、電子装備が近代化されている。
最近の燃料急騰の影響で一部の航空会社からの註文キャンセルが現れ始めている。この2週間で、[A320]は、[スカイハブ]社
の倒産で65機がキャンセル、[ジェットブルー]社から21機の引渡しを5年延期するよう申し入れを受けた。また経営苦境が伝えら
れる[エア・ベルリン]社では[A320]34機と[737]84機の註文を取消すか受領延期を申し込むか、検討中と伝えられる。しかしエア
バス、ボーイング共にこれ等のキャンセルは他に大きく波及することはなく、受注増で充分カバーできると見ている。
―以上―
ソース JAN JapanAviation News
ttp://www.aviationnews.jp/