★仙台伝統野菜、実力派でも浸透いまいち 作並温泉宿泊客調査
仙台雪菜、曲がりネギなど仙台地方の伝統野菜について、知っていたり名前を聞いたり
したことがある人は4割にも満たないことが、26日までの仙台市などのアンケートで分かった。
一方で、食味は県外からの多くの観光客らに高い評価を受けており、知名度向上が
販路拡大の課題となりそうだ。
調査は、作並温泉(青葉区)にある「岩松旅館」「ホテル一の坊」の両温泉旅館が昨年12月、
仙台の伝統野菜を使った料理を提供する宿泊パックの利用客を対象に実施。728人から回答があった。
市の集計結果によると、仙台に伝統野菜があることを「知っていた」と答えたのはわずかに162人。
「聞いたことはある」が121人で、両方を合わせても知名度は38%にとどまっている。
回答では「知らなかった」が最も多く、438人(60%)だった。
知名度を回答者の住所別に見ると、「知っていた」「聞いたことはある」を合わせた割合は
仙台市内在住者が70%、仙台以外の県内在住者は64%といずれも半数を超えた。
しかし、首都圏在住者の知名度は22%で、地元以外では浸透していない現状が浮き彫りになった。
実際に食べた感想は、朝食に関して「とてもおいしい」と「おいしい」の合計が85%に達した。
「期待はずれ」は、わずかに4人。20、30代の若い年代層では「とてもおいしい」「おいしい」と
答えた人が計9割を超え、食味に関して高い評価を得た。
農業と観光の組み合わせに関する設問(複数回答)では、魅力的な施策として人気が高かったのは
(1)農家レストラン(2)農産物直売所(3)ブドウ狩り、イチゴ狩りなどの観光農園―の順だった。
市は、調査結果について「高価格でも高品質なブランドとして、仙台の伝統野菜は消費者の
支持を集められる」と分析。首都圏などでの知名度アップを目指し、キャンペーンや販路拡大を
本格化する考えだ。
河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/03/20080327t15057.htm