【ワシントン=黒瀬悦成】
イラクとアフガニスタンなど中東・南アジア地域を管轄する、
米中央軍のウィリアム・ファロン司令官(海軍大将)は11日、
ゲーツ米国防長官に辞表を提出し、受理された。
3月末に正式辞任する。後任の司令官はマーティン・デンプシー中央軍副司令官。
ファロン司令官は、
ブッシュ政権の対イラン武力行使を排除しない姿勢に一貫して異を唱えていたとされるほか、
イラク問題では、部下のペトレイアス駐留米軍司令官の主導で進められた米軍増派戦略にも否定的で、
米メディアなどの間で政権との確執が取りざたされていた。
5日発売の米「エスクァイア」誌は、ファロン司令官への取材をもとにした記事の中で、
司令官を「明敏な戦略眼の持ち主」と称賛し、政権内に波紋を広げていた。
司令官は11日の声明で、
「(政権との間で)意見の相違はなかったが、(報道により)これ以上職務を続けるのが難しくなった」としている。
ファロン司令官は2005年〜07年に太平洋軍司令官を務め、
07年初めに海軍出身者として初めて中央軍司令官に就任した。
ソース
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080312-OYT1T00242.htm?from=main3