兵庫県姫路市は4日、2009年度から始まる世界文化遺産に登録されている国宝・姫路城の
「平成の大修理」の概要を発表した。5年をかけて、白鷺城と形容される美しい外壁のしっくい
を塗り替え、屋根瓦をふき替えるほか、耐震性を高める構造補強も行う。
5層6階の大天守を約4年間、鉄骨と鉄板でできた「素屋根(すやね)」
(最上部の高さ約52メートル)で上からすっぽり覆うため、外からは見えなくなる。
このため工事期間中は、素屋根の内側に見学者用のエレベーターを設置。
地上30メートル以上の高さに見学室を2つ設け、屋根の修理作業などをガラス越しに
眺められるよう工夫も凝らす。工事費は28億円。
大天守は1956年から64年にかけて全面解体工事を実施。しかし屋根瓦や外壁の
劣化が進んでおり、有識者らでつくる姫路城大天守保存修理検討会が工事方法を検討してきた。
姫路市教育委員会文化財課の村田和宏課長は「これだけ間近に見られる機会はめったにない。
多くの人に足を運んでほしい」と話している。
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