埼玉県は、進行が懸念される地球温暖化に先手を打とうと、2008年度から3年間、南国のフルー
ツなどの栽培が県内で可能か研究する。県内の一部の観光農園で栽培されていたミカンの本格生
産を検討、マンゴーや飼料用サトウキビなどの栽培も試みる方針。
農林水産省によると、自治体が温暖化対策として南国の作物の試験栽培に乗り出すケースはまれ
。気温上昇による農作物の品質低下や害虫被害の増加に頭を痛める自治体などから注目されそうだ。
研究対象はミカン、ポンカン、マンゴーなどの果樹や、沖縄で栽培され人気が出ている観賞用パイナ
ップル、牛のえさ用のサトウキビなど。08年度事業費は約155万円を見込んでいる。
和歌山、愛媛、静岡などが主産地のミカンを、昨年末に新潟県佐渡市の農家が市場出荷するなど農
作物の産地は北上する傾向。埼玉県は温暖化が進めば、関東平野も南国作物の適地になると予想し
ている。
しかし熱帯果樹のマンゴーは冬でも10度以上の気温を保つ必要があり、暖房を備えたビニールハウ
スが必要。最近の燃料高も踏まえ、採算性についても検討する。
ソース:中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008030201000382.html