「こんな冗談を言い合える日が来たらいいね」―。島田市で「愛するあなたへの悪口コンテスト」
(同実行委主催)の表彰式が2日、行われた。
大賞の福島海光さん(59)=神奈川県藤沢市=にとっては目の不自由な妻杏花さん
(59)に贈る受賞となった。
杏花さんは5年ほど前、網膜症で両目が不自由になった。福島さんは仕事を辞め、
自宅でグラフィックデザインをしながら介護している。
妻に聞かせて情景が浮かびやすいようにと、短歌や俳句も2年前から始めた。
2524点の中から選ばれた作品は「無駄だとは 言わぬ美容師 言う鏡」。3度目の挑戦は
美容師との会話をヒントに練り上げた。「妻とこんな会話ができると言うことは、妻の目が
見えるようになると言うこと。その願いを込めました」。17文字の“悪口”に織り込まれた
愛が大賞につながった。
受賞作は本やネットで全国に発信される。妻との旅行を夢見つつ、「まずは作品が全国
津々浦々に渡ってくれる」と笑顔を見せた。
審査委員長の作家村松友〓さんは「愛と悪口には大変魅力がある」と美容師のせりふと、
何も言わず真実を映す鏡との対比を評価した。(注=〓は「示」へんに「見」)
ソース:
http://www.shizushin.com/local_central/20080303000000000025.htm 静岡新聞 2008年3月3日
依頼スレ#435より