大繁殖したタヌキの駆除を巡って揺れる島根県隠岐諸島・知夫里島(ちぶりじま)の知夫村が、
成人の全島民約590人に駆除の賛否を問うアンケートを実施、来年度の方針を決めることにした。
大規模な駆除作戦に動物愛護団体から「反対の村民もいる」と指摘があったため。タヌキの
命運は3月中にまとめる結果に左右されることになった。
タヌキは島外から持ち込まれ、60年余で約2000匹に増加した。村は昨年12月に駆除を始めたが、
全国から動物愛護団体の抗議が相次ぎ中断。ホームページで「農畜産物の被害が拡大し、
住民の強い要望がある」と理解を求めた。その上で、処分方法を撲殺から炭酸ガスなどによる
安楽死に変えて再開した。
今月15日に全戸配布した調査票は、駆除に「賛成」か「反対」の二者択一で、無記名による
回答を求めている。
村は07年度からの3年間で900匹を上限に捕獲する計画をたてているが、影原正美村長は
「アンケートの結果は当然、尊重する。反対が多数ならば、来年度以降の駆除は白紙に戻して
考えなければならない」と話している。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080228k0000e040076000c.html