戦後まもなくゴルフの世界タイトルを獲得したトッププロで、女子プロの第一人者・樋口久子
の師匠でもある、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)顧問の中村寅吉(なかむら・とらきち)さん
が11日、老衰のため死去した。92歳。葬儀は近親者のみで行い、後日、日本プロゴルフ協会
とLPGAによる合同葬が行われる。自宅は神奈川県伊勢原市岡崎6696。
神奈川県生まれ。戦前にプロ登録し、52年に日本オープンで初優勝。57年には
現在の世界選手権の前身「カナダカップ」を団体、個人ともに制し、その年の
毎日スポーツ賞(現・毎日スポーツ人賞)に輝いた。68年まで日本オープン3回、4回勝った
日本プロは57〜59年に3連覇。62年に達成した4回目は46歳8カ月で当時最年長優勝で、
96年の尾崎将司まで破られなかった。こうした国内メジャーのほか、数々のタイトルを
獲得しトッププロとして活躍。パットの名手で「パットの神様」の異名を取り、
高度成長期のゴルフ人気に一役買った。
女子歴代1位の通算72勝をマークし、全米女子プロも制した樋口久子・LPGA会長の
師匠でも知られ、74年にLPGA初代会長に就任。87年まで務めて女子プロゴルフの
礎を築き、勲四等旭日小綬章を受章した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080211-00000048-mai-soci