京都府教委は7日、不登校の小中学生が府教委認定のフリースクールで受けたカリキュラムを、本来在籍している学校での
学習評価対象とする新制度を来年度から導入すると発表した。評価は受験時の内申書にも反映させる。
学校側はこれまでもフリースクールへの通所を出席扱いにできたが、新制度はこれを大きく進めて公的なお墨付きを与えるもの。
都道府県レベルでは全国初の試みという。
フリースクールでの学習成果を学校の成績に反映することで、不登校児童・生徒の自己肯定感を高めるのが目的。学校への
興味を引き出すと共に、高校進学の門戸を広げ、最終的には学校への復帰を促す狙いがある。
学識経験者らによる外部委員会が、教職員免許を持つスタッフがいることなど一定の基準で対象のフリースクールを認定。
今年度末予定の2校を皮切りに順次増やしていく。認定スクールには年間45万円を助成する計画で、府の08年度予算案に
200万円の事業費を盛り込んだ。
府教委は現在、年間30日以上欠席した生徒が応募できる長期欠席者特別入学者選抜を府立高3校で実施。内申書を使わない
選考で約25人を募集している。認定スクールが広がれば、この枠にこだわらずに志望校を選ぶことが可能になる。
文部科学省は03年と05年、不登校の小中学生の学習について「計画や内容が学校の教育課程に照らして適切な場合」には、
その成果を評価に反映できるなどと通知。
同省児童生徒課は「通知に照らして京都府教委の取り組みに問題はない。学校の裁量で出来ることが、制度として運用されて
いなかっただけだ」としている。
フリースクール関係者も好意的に受け止めている。「聖母の小さな学校」(京都府舞鶴市)の梅沢秀明代表は元教師の立場から
「勉強の成果が認められることは、学校復帰のきっかけになるだろう」と話す。
◇フリースクール◇
不登校の子供たちの受け皿として、民間や個人が作った学校。認可がいらないため正確な数は分からないが、フリースクール
全国ネットワークによると400〜500カ所ある。文部科学省の調査では、06年度の不登校の小中学生は5年ぶりに増えて12万6764人。
92年から学校長の裁量でスクールへの通所を出席日数にカウントできるようになった。
ソース:
http://mainichi.jp/kansai/news/20080207k0000e040075000c.html 依頼スレ#372より