弁護士、司法書士による「ホームレス法的支援者交流会」(代表・木原万樹子弁護士、後閑一博
司法書士)が14日設立され、大阪市東淀川区の南方人権文化センターで記念シンポジウムが開
かれた。各地で路上法律相談などに当たっている弁護士や司法書士が、差別や暴力の対象となり
がちなホームレスの人々にこそ法的支援が必要と、初めて全国組織を結成した。
会場には法律家のほか、NPOなど支援団体、医師、貧困問題に関心のある市民ら約150人が
参加。大阪や京都、札幌、福岡など9都市での取り組みが報告された。
ある司法書士は、路上生活をしている相談者が生活保護を申請し、数日後にアパート入居がで
きた成果を語り、「弁護士や司法書士が路上に出て行ったら必ず役に立つ。新しい人にぜひ参加
してもらいたい」と呼びかけた。また、相談者に多重債務や薬物依存などがあると、解決や治療に
結びつく前に連絡が取れなくなる場合があり、「法律家だけでなく、他の支援者との連携も欠かせ
ない」との声が上がっていた。
今後、同会は地方都市での法律相談活動の充実に取り組み、全国一斉の相談会やシンポジウ
ム開催などを計画している。【松本博子】
毎日新聞(大阪)
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20080115ddlk27040194000c.html