伊達市保原町二井田の元教諭、原義男さん(88)が、地元の二井田地区の郷土史
「増改 保原町二井田史」を自費出版した。
原さんは、60歳代後半から郷土史の編集、執筆に取り組んできたが、2度目の改訂となる今回が最終版となる。
約1200ページにもなる大著を前に、「本書の刊行で、郷土の歴史が後世に語り継がれるだろう」と話している。
1919年に同所で生まれた原さんは、小学4年の時に自宅にあった漢詩の掛け軸を見て「大人になったら解読しよう」
と決め、その漢詩を書写したという。
実際に解読に着手したのは、県内の中学校で教員として勤め上げ、定年を迎えてから。
原家の源流を探る作業から始め、二井田地区の郷土史全体の研究にまで手を広げ、1995年に初版本が完成した。
「古文書は、その価値が顧みられずに所有者が捨ててしまうことがある。そ
れで歴史が忘れ去られることがないよう、一つの書物にまとめようと思った」と、郷土史編集への熱意を語る。
初版出版後も、地区の土蔵を回って古文書を探し回ったり、役所や県内外の図書館に所蔵されている資料に当たったりと、
時間と費用を惜しまず内容の充実に取り組み続けた。
このほどまとめられた第3版は、全16章構成で総ページ数は1173ページ。
伝統芸能から学校教育、出身者の人物伝など、古文書などから読み解いた多岐にわたる記録がつづられている。
今回の改訂では、消防団の記録や新たな人物伝などが増補された。500部を出版し、図書館や近所の人などに寄贈した。
これまでの研究で、原家の家系の流れが明らかになって一区切りがついたのと、体力的にも衰えてきたことから、
これを最終版とすることにした。
作業開始から約20年をかけ、初版に比べて約2倍の分量になった郷土史に、十分満足しているという原さん。
「ここまで編集を続けることができたのは、古文書の提供など、色々な人が協力してくれたおかげ。
今は感謝の気持ちで一杯です」と笑顔を見せていた。
(2008年1月7日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080107-OYT8T00152.htm 笑顔の原さん画像を見たい人はソース参照してください。
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http://news24.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1197250782/512