総務省は21日、大手電機メーカーや通信大手、警備会社など約50社と共同で、
家庭内の家電製品などをネットワーク化し、一括制御する「次世代ホームネットワーク」
の実証実験を2008年3月に行う方針を明らかにした。
防災、防犯のほか、お年寄りの介護負担を軽減する効果も期待できるという。
実験の結果を踏まえ、総務省は08年度中にも家電製品などの一括制御に必要な機器の仕様を決め、
09年度にも家電メーカーなどが必要な機器を製品化する。
実験はインターネット経由で外部から操作できる「情報家電」と呼ばれる機器などが対象だ。
松下電器産業やソニー、東芝などの大手電機メーカー、NTTやKDDIなどの通信会社、
警備会社などが参加する。
携帯電話などを介して外出先からテレビ番組を録画予約したり、帰宅前にスイッチを操作して
室温を適温にするエアコンなどはすでに市販されているが、通信方式がバラバラだ。
実証実験では、通信方式が異なる家電製品でもネットワーク化によって同時に制御できる
次世代の「ホームゲートウェイ」という機器の性能を検討する。
実用化されれば、緊急地震速報が出ると同時にテレビの電源が自動で入り、ストーブなどの
自動消火も可能になる。また、お年寄りの在宅介護では、体温や血圧、自宅の冷蔵庫内の
食料の残量などを自動的に介護会社に通知し、ホームヘルパーが訪問前に買い出しするなど、
介護業務の効率化にも役立つという。
(2007年12月21日14時50分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071221i105.htm?from=main1