国際大会の代表選考会として知られる東京国際女子マラソンが、来年11月16日の第30回記念大会
を最後に終了することになった。主催の朝日新聞社が17日、発表した。
東京国際をめぐっては、今年2月に大都市型市民マラソンとして発足した「東京マラソン」との
統合を東京都から要請されていたが、関係者の協議は不調。道路使用を許可する警視庁も、
日本陸連に対して交通規制の面から都心部で年に2つの大規模マラソン開催は困難との考えを
示していた。五輪や世界選手権の代表選考会を兼ねてきたレースの廃止は、陸上界に影響を
及ぼしそうだ。
今後に関し、朝日新聞社は「これからも女子マラソンの発展のお手伝いをするため、女子マラソン
大会を新たな形、場所で開催すべく、陸連や関係者と協議していく」との見解を発表。
来年早々にも日本陸連側などと話し合い、女子の単独レースという形態を維持し、他都市での
開催を目指す。日本陸連の沢木啓祐専務理事は「諸般の状況から残念ながら、という結果に
なった。取り巻く環境は変わっており(各マラソンの)ランク付けなどいろいろ精査しなければ
ならない」と語った。
東京国際女子マラソンは1979年に世界で初めて国際陸連公認の女子マラソン大会として発足。
高橋尚子(ファイテン)ら内外の五輪メダリストが走り、今年は野口みずき(シスメックス)が圧勝
して北京五輪代表を確実にするなど、国内屈指の主要女子マラソンと位置付けられている。(了)
時事通信 2007/12/17
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2007121700814