【裁判】東京高裁、存在不明確な警察官メモを開示命令

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 通貨偽造の罪に問われ、東京地裁で審理中の男性被告(59)が、捜査段階での自白を翻し公判で否認していることをめぐり、
被告側が、警察官が取り調べ時に書き留めた可能性のあるメモの証拠開示を求めたところ、東京高裁(門野博裁判長)が
メモの存在を前提に検察側に開示を命じていたことが分かった。被告の弁護人は「内容も存在も不確かな資料の開示を認めたもので
画期的な判断」と評価している。

 弁護側は、被告が自白調書の内容について否認していることから、「調書の任意性を否定する内容が記されている可能性がある」として、
警察官が調書を作成した際に書き留めた可能性のあるメモの開示を東京地裁に請求した。

 同地裁は請求を棄却したが、弁護側の即時抗告申し立てに対し、東京高裁が11月8日に開示命令を決定した。

 東京高裁は「警察官は取り調べの際、メモを取ることが義務づけられている」と指摘、「手持ちの証拠には弁護側の指摘するような
メモは存在しない」との検察側の主張を退けた。その上で「検察官がメモを捜査記録に入れなかった場合に、重要な証拠が開示
されなくなる」と判断し、開示を命じた。

 検察側は決定を不服として最高裁に特別抗告している。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/071214/trl0712141936007-n1.htm