横浜市営地下鉄は来月15日から、あざみ野〜湘南台駅間の全線で、運転士1人によるワンマン運転を始める。
2300億円を超える累積赤字を抱えており、市交通局は、ワンマン化で年間約8億円の経費削減を見込んでいる。
市交通局によると、運転士1人での乗務に伴い、コンピューターで電車の出発から停止までを制御する
自動列車運転装置(ATO)を導入した。
また、市営地下鉄はすべて6両編成で運行しており、全長が約108メートルあるため、各駅での安全対策として、
ホームに電車のドアと連動して開閉するドアを設けた。
急病人が出たなどの緊急時はこれまで主に、車掌や運転士が対応してきた。
ワンマン化で乗務員が運転士だけになるため、運転士が対応できない場合は、各車両に4か所設置されている
非常通報装置のボタンを押すと、総合司令所の司令員に自動的につながるよう対策を講じる。
市交通局によると、市営地下鉄は2006年度決算で、建設に伴う借入金の利息などから、累積赤字が2393億円
となっている。
車掌など133人の人件費として年間約9億円が削減できるとしている。ホームに設けたドアなどの維持費が年間
約1億円かかるため、全体で約8億円のコストダウンになるとみている。
地下鉄のワンマン化は、首都圏では、都営大江戸線と都営三田線の全線のほか、東京メトロは南北線全線と、
丸ノ内線、千代田線の一部で進められている。
関西でも、大阪市営や神戸市営の地下鉄でワンマン運転が導入されている。
(2007年11月27日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news001.htm