前橋の養護施設、幼少期 励まされ恩義
前橋市堀越町の児童養護施設「鐘の鳴る丘少年の家」で16日、エステ会社社長のたかの友梨さん(59)が
寄付した2000万円で建設された多目的ホール「たかの友梨レインボーハウス」の落成式が行われた。
同ハウスは木造平屋建て約150平方メートルで、広々とした流しとリビングに、床暖房も完備。
子どもたちは週末などに、施設敷地内で栽培した野菜などを職員と調理し、一緒に食べる。
また、認定心理士によるカウンセリングを受けられる専門の面談室もある。
同施設は、富士見村出身の品川博さん(故人)が1947年に、戦争孤児らの生活を助けようと私財を投じて創設。
現在は2〜18歳の74人が入所している。
たかのさんは8歳のころ、生活に行き詰まった母親に連れられて同施設を訪れた。
当時の施設長だった品川さんに励まされたのがきっかけで、仕事に打ち込み、
全国に展開する「たかの友梨ビューティクリニック」の代表を務めている。
20年ほど前から訪問を始め、95年には後援会長に就任。
プレゼントを毎年贈るなどして、子どもたちを元気づけている。
たかのさんが今回の寄付をしたのは今年7月。
自分の好きな食べ物を買い、好きな時間に1人で食べる子どもたちが増えていくことに危機感を募らせ、
「一緒に作り、食べ、おしゃべりする雰囲気の中で食に関する関心を高めてもらいたい」と申し出た。
施設名「レインボーハウス」の命名の理由を、たかのさんは「虹は雨の後で見える。
『この子たちには今、雨が降っていても、将来は必ずや、すてきな虹がかかりますように』との願いを込めた」と話していた。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news002.htm