京都墨田区両国の大相撲・大島部屋のガレージに、盗難車のトラックを突っ込ませたとして、警視庁組織犯罪対策4課は13日
指定暴力団住吉会系組幹部の大川芳文容疑者(46)(千葉県我孫子市緑)ら2人を建造物損壊などの疑いで逮捕したと発表した。
さらに組員1人の逮捕状を用意し、行方を追っている。
大川容疑者らは、モンゴルにある金鉱山の採掘権に絡み、同部屋の元小結でモンゴル人実業家の旭鷲山(本名=ダバー・バトバヤル)さん(34)とトラブルになっていたとみられ同課で、動機や背後関係を追及する。
調べによると、大川容疑者らは昨年11月11日午前1時45分ごろ、大島部屋のガレージに、盗難車のトラックで後ろ向きに突っ込み、ガレージの一部などを破壊して逃走した疑い。
2日前の同月9日には、大島部屋の玄関のガラスが割られ、石や催涙スプレーの缶が投げ込まれる事件も起きており、同課で関連を調べている。
同課によると、当時、現役の力士だった旭鷲山さんは、モンゴルにある金鉱山の採掘権の購入先を探しており、この採掘権を巡って
逮捕された大川容疑者らと親しい住吉会系の元組長(62)とトラブルになっていた。旭鷲山さんは事件が起きた直後の
同年11月13日に引退を表明しており同課の調べに対し、このトラブルが引退の一因だったと話しているという。
旭鷲山さんのトラブルの相手だった住吉会系の元組長は今年7月、旭鷲山さんから金品を脅し取ろうとしたとして
同課に恐喝未遂容疑で逮捕されたが、起訴猶予処分となった。
(2007年11月13日11時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071113it03.htm?from=top