孫悟空のモデルとされる横浜市旭区のよこはま動物園ズーラシアのオナガザル科の「キンシコウ」6匹が、
中国などに帰ることになった。中国はジャイアントパンダなどとならんで国家1級保護動物として大切に
保護しており、ズーラシアに飼育技術の研究のために貸し出されていた。繁殖にも成功し、飼育員は
ハマ生まれのキンシコウが中国で新しい家族をつくってくれることを願っている。
中国に帰国するのは、5月に生まれた雌の「美美(メイメイ)」や1996年に横浜で初めて生まれた雌の
「愛愛(アイアイ)」など5匹。2001年に熊本市動植物園からやってきた雄の「星星(シンシン)」も同動植物園に戻る。
キンシコウは、中国の山岳部に約3万匹が野生で生息し、中国も保護活動に力を入れている。
横浜へは95年、中国の上海動物園から雄の「宝宝(バオバオ)」と雌の「文文(ウェンウェン)」の
つがいが金沢区の金沢動物園にやってきた。その後、ズーラシアに移されていた。
飼育や繁殖を研究するための10年間の契約で、横浜では5匹の繁殖に成功。05年に、2年間の
契約が延長されていた。10月に契約が切れ、中国でキンシコウの数が減っていることから、帰国する。日程は未定。
飼育員は「家族が増えていくのをずっと見てきたので、いなくなってしまうのはさみしい。中国で
も新しい家族を作っていってくれれば」と話す。
23日から12月28日まで、飼育員が横浜での飼育の歴史を説明したり、写真を展示する。国内で、
キンシコウが見られるのは熊本市動植物園と、名古屋市の東山動物園だけになる。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news001.htm