バンコク──東南アジアのタイとラオス、ミャンマー(ビルマ)をまたがる山岳地帯で、
麻薬密造地域「黄金の三角地帯」を形成した麻薬王クン・サ氏が、ミャンマー最大の
都市ヤンゴンで死去したことが明らかになった。ミャンマーの軍事政権関係者が30日、
明らかにした。74歳。今月26日に、脳卒中のため、死亡したという。
AP通信によると、1933年に中国人の父と、少数民族シャン族の母との間に生まれる。
高等教育は受けていないが、ミャンマーに逃れてきた中国国民党の残党員から、戦闘方法や
アヘンの製造方法などを学んだとされている。
1960年代はじめに、アヘンの原料となるケシ栽培が広く行われていた「黄金の三角地帯」を
支配下に置きいた。1996年にミャンマー軍政側に投稿するまで、麻薬取引で暗躍した。
麻薬取引の中心人物とされ、国際手配されたことがあり、麻薬取引の取り締まりを強化する
米国が、逮捕に懸賞金200万ドルをかけたことがある。
「黄金の三角地帯」でのケシ栽培については、この地域の人々が貧しいがために行っていると
主張。「食べる米や着る服を買うために、ケシを栽培している。楽しみでやっているわけではない」
として、貧困問題が解決されれば、ケシ栽培の撲滅も可能だと述べていた。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200710300038.html