【Technobahn 2007/10/25 17:45】ボーイングは24日、高高度長時間滞空機「High Altitude Long Endurance(HALE)」
向けに開発を行ってきた米自動車大手のフォード・モーターが開発した水素エンジンを4 日間に渡って連続稼動させる実験に成功したことを発表した。
現在、ボーイングが開発中の新型のHALEとは、高度20キロ前後の高高度を数日間に渡って飛行可能な
無人航空機で、偵察任務や通信衛星の代替的手段としての利用が検討されているものとなる。
現在、実用化されているRQ-4 Global HawkなどのHALE機の場合、最大飛行時間は約30時間と少ないため、
常時、同じ位置で通信を中継する必要がある通信衛星の代替的手段としては困難。
そのため、ボーイングではフォード・モーターと共同で限られた燃料で数日間に渡って連続運用可能な
水素エンジンを使った新型の航空機用推進機関の開発を進めてきた。
今回、行われた実験では、実際にHALEの飛行が想定されている高度2万メートルの環境を模した
気密チェンバー内に水素エンジンを設置して連続稼動させる実験なども実施され、高度2万メートルの環境でも3日間に渡って運用が可能であることも確認された。
ボーイングでは高度2万メートルの高高度で最低1週間に渡って飛行が継続できることを目標としており、近く、実際の機体開発に乗り出す。
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