国土交通省は19日、2000年11月〜今年9月に製造された東芝エレベータ
(東京都品川区)製エレベーター423基について、ワイヤロープの巻き上げ機を
支える部材に設計より強度の弱い鋼材が使用されていたと発表した。
フジテック製エレベーターの強度不足発覚を受けた調査で明らかになった。
東芝エレベータは、いずれも建築基準法上の強度基準は満たしているとしているが、
同省では同社を厳重注意するとともに、都道府県などに、強度を確認するよう指示した。
同省によると、エレベーターの設置場所は、オフィスビルや小中学校が多く、病院や
駅舎も含まれている。
問題の鋼材は、部材製造の再委託を受けた機械部品製造業「錦中央工業」
(東京都立川市)が東京都内の鋼材卸売会社に発注したもので、東芝エレベータの
指定した鋼材に比べ3分の2程度の強度しかなかった。東芝エレベータも検査証明書
などで指定通りの鋼材かどうか確認していなかった。
錦中央工業では、「問題の鋼材は指定された鋼材より入手しやすかった。担当者の
知識不足で同等の強度があると思い込んでいた」と説明。東芝エレベータは「鋼材の
確認が不十分だった。品質管理の向上を目指したい」としている。
フジテックの問題発覚後、三菱電機製1236基、日立製作所製256基でも強度の
弱い鋼材の使用が判明している。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071019i215.htm