酔っぱらいの男らが6日から7日にかけての深夜、パリ(Paris)のオルセー美術館(Musee d'Orsay)に侵入し、
印象派の画家クロード・モネ(Claude Monet)の絵を傷つけた。
事件を受け、クリスティーヌ・アルバネル(Christine Albanel)仏文化・通信相は7日、
芸術作品への破壊行為に対する罰則を強化する必要があるとの見解を示した。
文化通信省によると、酒に酔った男らが同美術館に侵入し、
警報装置を切った上で1階に展示されていたモネの『アルジャントゥイユの橋(The bridge at Argenteuil)』を叩くなどした。
裂けた部分は10センチにも及ぶという。なお、容疑者はまだつかまっていないという。
同美術館を訪れたアルバネル文化・通信相は、
「美術館、教会、遺跡への不法侵入に対する罰則の強化について検討する必要がある。免責はもってのほかだ」と語り、
ラシダ・ダチ(Rachida Dati)法相とこの件で既に協議したことを明らかにした。
事件が発生した夜には、パリでは芸術と文化の祭典「ホワイトナイト(White Night)」が開催されていたほか、
ラグビーワールドカップの準々決勝でフランスがニュージーランドを下したこともあって、
街には数千人が繰り出し、夜遅くまでお祭り騒ぎが続いていた。
なお、事件があったオルセー美術館は「ホワイトナイト」の催しには参加していなかった。
1874年作の『アルジャントゥイユの橋』は、パリ西部のセーヌ川(Seine)にかかる橋と、
係留されているボートを描いた、縦60.5センチ、横80センチの作品。
旧鉄道駅を改装したオルセー美術館は1986年に開館、
19世紀後半から20世紀前半の美術品においてはフランス一の収蔵数を誇る。
AFP
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2294893/2220131