国内最大規模の食品公害「カネミ油症」について、文部科学省は来年度、九州大
病院(福岡市)に治療法の研究・開発を進める専門機関「油症研究・診療センター
(仮称)」を設置する方針を固めた。
厚生労働省の全国油症治療研究班(班長・古江増隆九州大教授)と連携し、油症の
実態解明やダイオキシンが人体に与える影響などを調べる。
文科省国立大学法人支援課などによると、治療研究班が主に基礎研究を行っている
のに対し、センターは診療に重点を置く。
研究班の研究成果を生かして治療にあたるほか、新たに蓄積する診療データを研究
に活用する。
これまでに油症と皮膚症状の関係は明らかになっているが、患者に多い骨粗しょう症
やがんなどとの因果関係は判明していない。
センターでは、治療研究班と連携してこれらの解明を進め、根本的な治療法の開発
を目指す方針だ。
ニュースソース:読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070904i301.htm