若竹で巻き返しや! 阪神の2年目右腕・若竹竜士投手(19)が29日の
横浜戦(横浜)から再開するリーグ戦“開幕ローテ”に抜てきされることが25日、
確実になった。変則日程の交流戦終盤は下柳、福原、ジャン、上園の4投手を中心に
先発陣を組んできたが、リーグ戦では6投手が必要。そこでウエスタン10試合に登板し、
安定した成績を残す若竹に白羽の矢が立った。近日中にも1軍に帯同し、早ければ
7月4日ヤクルト戦(甲子園)で先発デビューを果たす。
3位横浜がロッテに快勝し、4位阪神との差は5・5ゲームまで広がった。これ以上、
ズルズルが続けばプレーオフ圏内から脱落する可能性さえある。そこで、首脳陣は
19歳の右腕を、チームのカンフル剤として起用する。6連戦主体のリーグ戦では、6人の
先発投手が必要。その「5人目の男」の筆頭候補に若竹が浮上した。関係者は、
抜てき理由をこう話した。
「(2軍にいる)杉山や能見と比べても、安定した結果を残している。1軍に
推せんされても、まったくおかしくない」
若竹は20日のウエスタン中日戦(鳴尾浜)で5回1死までノーヒット投球。7イニングを
無失点に抑えた。速球は140キロ超。キレのあるスライダーやフォークで惑わし、
80キロ台の超スローカーブで緩急をつける。新人だった昨季は2軍戦11試合で
未勝利だったが、今季は10試合に登板し、2勝3敗。防御率3・15と安定し、
投球回数45回2/3は2軍トップだ。今季は1軍の打撃不振が要因となり、狩野、桜井、
庄田ら「鳴尾浜組」が台頭した。岡田監督は、投手陣もフレッシュパワーに期待している。
「リーグ戦になると先発は6人必要だからな。(野手で)1軍に呼んだ若い選手は、
それぞれ頑張っていると思う」
実力の片りんは昨年の岡山・倉敷秋季キャンプ初日に披露した。ブルペンで投げる
若竹。その投球を見た岡田監督は仰天した。平均85キロとブレーキの利いた遅球に
「目に付いたのは若竹ですね。面白いカーブを投げとった」と絶賛。紅白戦でも、緩急を
用いた投球に「タイミングは取りづらいで」と称えていた。
阪神の先発事情はお先真っ暗。右肩を痛めている安藤は実戦復帰のメドが
立っていないし、杉山や能見は、2軍でも苦戦している。そんな中で、若竹登板Xデーは、
リーグ戦再開2カード目のヤクルト3連戦が濃厚。第2戦の7月4日が有力だ。
プロ初勝利を挙げれば、阪神では99年5月19日の広島戦で、プロ初先発初勝利を
挙げた井川(現ヤンキース)以来の「10代勝利」になる。「1日でも早く1軍に
上がりたい」と唱え続けた若武者が、チーム浮上の秘密兵器となる?
http://osaka.nikkansports.com/baseball/professional/tigers/p-ot-tp0-20070626-218249.html