おばあちゃん、腰の痛みが和らぎますよ――。こんな誘い文句で、高齢女性が「補正下着」
を高額のクレジット販売で買わされる被害が大阪府内で相次いでいる。大阪の司法書士ら
は26日、電話相談会を開き、被害実態の調査に乗り出す。
03年8月、茨木市の一人暮らしの女性(74)宅に女性販売員が訪れ、ブラジャーやガード
ルなど4着1セットの補正下着の購入を迫った。女性は「年金暮らしなので買えない」と断っ
たが、販売員は後日、再び訪問し、約3時間居座った。怖くなった女性は4セット(56万円)
をクレジット契約で購入したという。
「大阪クレジット・サラ金被害者の会」(大阪いちょうの会)によると、寝屋川市の70代女性
が半年間で8セットを売りつけられたほか、東大阪市の70代女性も3カ月で12セット買わ
された。これら3例の購入先は同じ訪問販売業者(大阪市北区)で、契約先のクレジット会
社は大手を含め複数あるという。
国民生活センター(東京)によると、女性用下着の購入をめぐる苦情・相談は年間3千件前
後あり、高額で何着も買わされるケースが目立つ。
被害実態を調べる大阪司法書士会の堀泰夫さんは「年金生活の高齢女性らに高額で買わ
せる手法は悪質だ。クレジット会社が支払い能力を確かめずに契約を結ばせた責任も追及
したい」と話す。
ソース:朝日新聞
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200705250009.html