【ニューヨーク=八田亮一】
米通信大手AT&Tは27日、エドワード・ウィテカー最高経営責任者(CEO、65)が6月3日付で退任し、
後任にランドール・ステファンソン最高執行責任者(COO、47)が就くと発表した。ウィテカー氏は在任中、
数兆円単位の買収を次々と仕掛けて同社を世界最大の通信事業者へと成長させた大物経営者。
退職年金の金額は1億5800万ドル(約190億円)に上る。
ウィテカー氏は1990年に地域電話会社のサウスウエスタン・ベルのCEOに就任。96年にパシフィック・テレシス
(買収金額170億ドル)、98年にアメリテック(同620億ドル)、2005年に旧AT&T(同160億ドル)、06年にベルサウス
(同670億ドル)と次々に同業を買収した。任期中にM&A(企業の合併・買収)へ費やした総額は2000億ドル
(約24兆円)超。米通信再編が一段落したと判断、若返りを図る。
ステファンソン氏は1982年にサウスウエスタン・ベルに入社。財務畑が長く、2001年から務めた
最高財務責任者(CFO)時代には300億ドルあった負債を3年間でゼロにした実績を持つ。
(10:18)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070428AT2M2800N28042007.html