大手プラントメーカー「荏原製作所」(東京都大田区)が、大阪府阪南市発注の汚泥・し尿
処理施設談合に絡む汚職事件などを巡り、2006年3月期までの4年間に、約2億7000万円
の所得隠しを東京国税局から指摘されていたことが分かった。
元阪南市議らへのわいろが「交際費」にあたるなどと認定され、経費とは認められなかった。
経理ミスを含む申告漏れ総額は約8億円に上ったが、同社は赤字だった時期があり、追徴
課税はなかった。
同事件の公判資料などによると、荏原製作所は05年1月、汚泥・し尿処理施設工事の受注に
協力してもらうため、阪南市議だった慶田浩(64)、受注調整役だった土木工事会社役員涌田
(わくた)良明(73)の両被告(加重収賄罪で公判中)に1億1000万円のわいろ提供を約束。
同工事を約20億4000万円で落札後、下請け、孫請けの建設会社などを通じ、工事代金に
わいろ分を上乗せする形で、涌田被告に計約7800万円を渡した。その中から慶田被告に
現金500万円などが渡された。
東京国税局は、7800万円は税法上、交際費で、経費とは言えないと判断。ほかにも、全国の
複数の公共工事で地元対策費などとして払った費用が、交際費と認定された。
荏原製作所の話「指摘を真剣に受け止め、透明性の高い経営を実践したい」
ソース:YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070426i113.htm