■これぞ発想の転換?いま人気の「夜専用」食品
「夜専用」をうたった食品が続々とお目見えしている。1日の疲れを癒やす、小腹を満たす…
など、夜ならではの「効用」が売りだ。(榊聡美)
■イメチェン
夜空をデザインしたパッケージが異彩を放つ、日本ルナの「コバラ解消 夜中のヨーグルト」。
その名の通り、食用シーンを夜に絞った商品だ。「ヨーグルトは朝のイメージが強いんですが、
意外にも夜に食べられることが多いのが調査で明らかになりました」と話すのは、同社営業
企画部の和田公志さん。
その結果によると、トップの「おやつや間食」に次ぐ「朝食時」と「風呂上がり・夜食・寝る前」
はほぼ同率だった。
そこで20〜40代の女性をターゲットに、夜専用の新しいヨーグルトを開発した。まず、気になる
カロリーは砂糖不使用で1個(120グラム)60キロカロリーと、普通のヨーグルトに比べて半分
近くに減らした。“美肌成分”コラーゲンとともに、リラックスや安眠に効果があるといわれるアミノ酸
の一種、テアニンを加えて「夜用」を強調した。
一方、メグミルク(日本ミルクコミュニティ)の「マイヨーグルトタイム」は、“朝昼晩”の3種類がそろう。
フルーツがもつ色とイメージを利用して、情緒的な価値を付加。夜用の「夕べのくつろぎストロベリー」
は、ゆったりとした気分で1日の疲れを癒やす夜のひとときを表現したという。
■ナイトチョコ
“大人が楽しむナイトチョコレート”と銘打って話題を呼んでいるのが「ネスレ アフターエイト」。
チョコの中にさわやかなフルーツの風味を効かせたクリームが入ったリッチな味わいだ。
英国など欧州では夜8時以降、リラックスしながらお菓子やお酒を楽しむ風習がある。また、
日本でも近年、高級輸入チョコレートが需要を伸ばし、「よいものを少量、ゆったりと味わう」傾向が
強まり、ナイトチョコは大人のたしなみとして広まりつつある。
■9時からごはん
キユーピーの「ホッとタイム 野菜と豆と雑穀のスープ」は“夜9時からのごはん”をコンセプトに
したカップスープ。
「一人暮らしの独身者の約3割は夜9時以降に食事をしているという調査結果に注目し、働く女性
のために女性開発チームが商品化しました」(同社広報室)
野菜や豆をじっくり煮込んでピューレ状にし、胃にやさしく、あっさりとした味に仕上げている。
豆乳を使用するなどしてカロリーを抑え、また、電子レンジで温めるだけの簡便性も同性の心をとらえた。
夜遅く食べるのは悪、という意識が強いなか、こうした「夜専用」の食品は免罪符のような存在で
人気になっている。
(一部略)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/life/cooking/47839