「がばい」精神を食育に 給食メニューなど報告書作製 武雄市保育部会
タレントの島田洋七さん原作の自伝的小説「佐賀のがばいばあちゃん」が物語る、
質素な和食文化を食育に生かそうと、武雄市の保育園関係者らでつくる市保育部会
(会長、井上一夫・小鳩の家保育園長)が和食を中心にした給食メニューなどのレシピを
収録した食育活動報告書を作製した。
同部会は、欧米化した日本の食事が子どもの成長に悪影響を与えると判断。昔ながらの
和食を中心とした給食の統一献立づくりに取り組むことになった。栄養士らで「子どもの
育ちを考える食と農の絆(きずな)委員会」(野口和子会長)を発足させ、手始めとして
「あえ物」のレシピを考えて給食に採用してきた。
報告書は、これらの活動を今後の給食や家庭での料理に生かしてもらうために作製。
A4判で全30ページ。「たけのこの木の芽あえ」や「白菜とササミのごまあえ」など季節ごとの
あえ物のレシピなどを掲載している。部会会員の研修用として使用するほか、保育園の
保護者にも配布。家庭で子どもたちが野菜などを多く食べるよう工夫してもらう。今後は
佐賀の風土が生んだ家庭料理や祭事の料理などの伝統食、忙しい家庭でも手軽に出来る
和風料理レシピの研究などを行うという。
井上会長は「佐賀のがばいばあちゃんでは、主人公の少年の佐賀での初仕事はかまどで
ごはんを炊くことだった。子どもたちが台所体験ができるような、食育環境をつくっていきたい」
と話している。
西日本新聞朝刊 2007/04/15付
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/saga/20070415/20070415_001.shtml