取調官の証人申請検討 再審決定で弁護団
2007年04月13日
県警の誤認逮捕問題で、無実の男性(39)の弁護団が、再審公判で男性の取り調べを担当した警察官らの証人申請を検討していることが十二日、分かった。
弁護団は男性の無罪を確定させるだけでなく、男性が実刑判決を受けることになった婦女暴行と婦女暴行未遂の二つの事件の取り調べで、男性が自白した経緯や原因などを再審公判で明らかにしたいとしている。
地裁高岡支部が十二日、再審の開始を決定し、五月中旬にも再審初公判が開かれる予定。
地検高岡支部が再審請求しており、再審公判で検察側、弁護側双方が無罪を主張すれば公判は速やかに終結するが、弁護団は男性の自白調書などの証拠採用を求めるほか、男性を取り調べた警察官ら捜査関係者の証人申請を検討。
男性が自白に至った状況や原因など「冤罪(えんざい)の構造」を明らかにする考えだ。
証人採用を認めるかどうかは、裁判所が判断する。
富山地検は、早期に男性の無罪を確定させて名誉回復を図るため、再審初公判で審理を終えたい意向だが、弁護団の弁護士は「男性がなぜ自白したか明らかにすることこそが、男性の真の救済や、冤罪の再発防止につながる」と話している。
男性は平成十四年に県西部で発生した婦女暴行、婦女暴行未遂の二つの事件で同年に氷見署に逮捕され、約二年間服役した。
任意の事情聴取の段階では否認していたが、三回目の事情聴取で容疑を認め、逮捕された。
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070413/4156.html