ヒスイ原石を緊急避難
深刻な盗掘被害
2007年6月5日 13時39分 更新
国の天然記念物に指定されている糸魚川市の小滝ヒスイ峡から約四・五キロ離れた指定区域外のヨシオ滝下流で、盗掘被害に遭ったヒスイ原石を緊急避難させるための搬出作業が四日から始まった。
運び出された原石は同市一ノ宮の地球博物館「フォッサマグナミュージアム」で荷降ろし、作業は順調に進み、二日間で終了見込みという。
今回搬出される原石は合計八個。
それぞれ二・五トンから二十一・九トンまであり、総重量は七十五・八トン。
盗掘被害の情報が数年前から小滝地区の住民を通じて寄せられ、市は地元要望などを受け、今年度予算に三百五十万円の運搬費用を計上した。
最も大きな原石は縦四メートル、横三・五メートル、高さ三メートルほど。
搬出ルートの林道が狭いため、原石は十トン車に積み込める大きさに分割、五台に分乗、輸送された。
原石には機械で穴を開け、セリ矢と呼ばれる金属製のくいを打ち込んだ跡がいくつも見られ、深刻な盗掘の現状を物語る。
フォッサマグナミュージアムでは原石を展示、保管する中で盗掘の実態も公開予定。
また小滝地区の入り口に当たる国道148号と県道山之坊・大峰・小滝線の交差点付近に一個を設置、ヒスイの郷をアピールする。
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