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追徴忘れ：地検、地裁そろってポカ　覚せい剤男に６９万円、高裁でやり直し　／和歌山 

和歌山市内で覚せい剤を売ったとして麻薬特例法違反と覚せい剤取締法違反の罪に問われた同市の自動車解体工の男（４５）に対し、 
和歌山地検田辺支部が麻薬特例法違反罪の追徴金６９万円を求刑し忘れ、和歌山地裁田辺支部もそのまま判決を出していたことが分かった。 
大阪高裁は２５日、法令適用に誤りがあるとして懲役２年、追徴金１２万５０００円（求刑・懲役３年、追徴金１２万５０００円）とした１審判決を破棄し、改めて懲役２年、追徴金８１万５０００円を言い渡した。 
高裁判決によると、男は０６年２〜３月、７回にわたって別の男に覚せい剤など計３１・５グラムを計８１万５０００円で販売。 
覚せい剤と特定できた１回分は覚せい剤取締法違反罪、後の６回分は麻薬特例法違反罪に問われた。 
覚せい剤の売却代金は犯罪収益として追徴する必要があるが、地検田辺支部が求めたのは覚せい剤取締法違反罪の１２万５０００円だけで、地裁田辺支部も今年１月、そのまま認めていた。 
検察は判決後、誤りに気付き、控訴して追徴金の増額を求めていた。 
加藤朋寛・和歌山地検次席検事は「事前に確認して誤りがないように努めてきたが、改めて徹底するように厳しく全職員に指導した」と話した。 
松本哲泓（てつおう）・和歌山地裁所長は「法令の適用の誤りがあったことは遺憾。今後このようなことがないよう注意喚起したい」とコメントした。 
【遠藤孝康、安藤龍朗】 

毎日新聞　2007年5月29日 
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070529ddlk30040721000c.html